本日、第1回定例会で木下が登壇しました。現年度(26年度)の議案関連質問ですので、27年度予算には直接的には質問できていません。自身26年第3回定例会より3回連続で登壇させていただきいい経験となりました。 2月12日(木)より常任委員会でも議論が続きます。
以下は質問原稿の全文です。
横浜の未来を結ぶ会の木下です。会派を代表して本定例会に上程されました議案の内、市170号議案、171号議案、172号議案、179号議案並びに一般会計補正予算203号議案について順次質問して参ります。
1 市第170号議案(横浜市子ども・子育て支援事業計画の策定)【こども青少年局】
それでは、市第170号議案「横浜市子ども・子育て支援事業計画の策定」について伺います。
今年4月からの「子ども・子育て支援新制度」施行に向けて、本市においても事業計画の作成が進められてきました。
そこで、事業計画に記載内容について、4点伺います。
(放課後児童育成施策の推進)
まず、この事業計画の中には、本計画が継承することとなっている「かがやけ横浜こども青少年プラン後期計画」の振り返りが盛り込まれています。その中で、「放課後児童育成施策の推進」は、「はまっ子ふれあいスクール」から留守家庭児童にも対応する「放課後キッズクラブ」への転換について、専用スペースの確保が困難なこと等が課題となり、目標未達成の施策6事業の1つとなっています。
これまで放課後キッズクラブへの転換がなかなか進まなかった理由の一つは、「余裕教室が無い」ということですが、学校によっては、整理整頓によって生まれる余裕教室はありますし、運営主体も、保育所や幼稚園を運営する社会福祉法人、学校法人、NPO法人、企業など、多様な法人が運営可能です。
今後、事業計画の推進にあたっては、学校施設を管理している教育委員会と教育現場の学校長、放課後施策を担当するこども青少年局が、局を超えてしっかり取り組んでいくことが重要です。
(1)市民のニーズに応えていくため、今まで以上に教育委員会・学校長、こども青少年局の連携が必要ですが、市長の考えを伺います。
(社会的養護体制の充実など)
次に、計画では、「生まれる前から乳幼児期までの一貫した支援の充実」を掲げ、その中で、新たに妊娠SОS相談窓口の設置に取り組むとしています。また、様々な背景や課題を抱えた子どもを社会全体で支える「社会的養護体制の充実」として、里親等による養育支援を進めるとあります。これらの施策は大変重要であり、今後、さらに子どもの視点に立ってしっかりと連携して進める必要があります。
(2)予期せぬ妊娠や出産の場合などに、里親や養子縁組など、家庭的な環境で子どもを養育できるように相談や支援体制を充実させていくべきと思いますが、市長のご見解を伺います。
(ワーク・ライフ・バランスの推進)
続いて、ワーク・ライフ・バランスの推進に関してです。
安倍総理大臣は、「社会のあらゆる分野で2020年までに指導的地位に占める女性の割合を確実に30%以上にする」と公言し、女性の活躍を推進しようとしています。
本市においても、中期4か年計画において、日本一女性が働きやすい、働きがいのある都市の実現を掲げ、女性が社会で活躍するための支援を強化することとし、市役所における人材育成としても、女性ポテンシャル発揮プログラムを策定・推進しています。
女性の働きやすい社会というのは、つまり女性以外にとっても働きやすい社会であり、社会全体を包括した働きやすい環境づくりに向け、ワーク・ライフ・バランスの推進に取り組むことが重要です。
(3)「横浜市子ども・子育て支援事業計画」においては、ワーク・ライフ・バランスの推進のため、どのようなことに取り組むのか、伺います。
(素案に関するパブリックコメントでの参考意見の取扱いについて)
ここまで、計画に記載のある施策・事業について伺ってきましたが、計画作成の過程において、昨年11月から12月にかけて、パブリックコメントを実施し、その結果、2,401件ものご意見が寄せられています。参考意見も65.6%、1576件であります。
本市における他計画と比較しても、非常に多い状況です。
(4)パブリックコメントで多くの市民からご意見をいただいたことについて、市長としてどう受け止めているか、伺います。
2 市第171号議案(第3期横浜市障害者プランの策定)【健康福祉局】
次に市第171号議案「第3期横浜市障害者プランの策定」について、伺います。
このプランも昨年9月から10月にパブリックコメントを実施しています。実施結果を見ますと、テーマ2の「住まい」や「暮らし」に関して一番多く24.9%のご意見がありました。この分野については、障害の有無にかかわらず、生活の根幹となる部分ということもあり、非常に関心が高く、この結果は、この部分について、しっかり取り組んでいって欲しいという障害者やその家族の思いの表れだと思います。このような結果を受けて、行政としてもしっかりと対応していくことが必要です。
(1)「住まい」や「暮らし」について、今後どのように取り組んでいくのか、市長に伺います。
そして、
今回の「第3期横浜市障害者プラン」を見ますと、バリアフリーの取組が取り上げられています。ここではバリアフリーの必要性に関する啓発とともに、公共交通機関等のバリアフリー化などが挙げられています。また、教員の専門性向上について記載されているところには、ユニバーサルデザインの視点に基づく授業等が挙げられています。この教育の取組のように、配慮の必要な児童生徒にとって分かりやすい授業を行うということは、誰にでも分かりやすい授業を行うということであり、大いに参考にすべき取組だと思います。これは社会生活全般にも当てはまる考えで、ユニバーサルデザインの視点はバリアフリーを包含する概念であると考えています。行政施策全般においても、このユニバーサルデザインの考えを踏まえることが重要ではないでしょうか。
「第3期横浜市障害者プラン」では、「自己選択・自己決定のもと、住み慣れた地域で、安心して、学び・育ち・暮らしていくことができるまち、ヨコハマを目指す」という基本目標を掲げています。
(2)「第3期横浜市障害者プラン」で掲げる基本目標の実現にあたり、市長はどのような考えで取り組んでいくのか、伺います。
3 市第172号議案(第6期横浜市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の策定)【健康福祉局】
続いて、第172号議案(第6期横浜市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の策定)について2点伺います。
高齢者の保健福祉計画ですが、今の高齢者はとても「高齢者」というイメージからは遠い方が多くいらっしゃいます。厚生労働省や各種統計資料も、65歳以上を高齢者として分類しています。しかし、平成24年9月7日閣議決定された、内閣府資料「高齢社会対策大綱」によれば、「「人生90年時代」を前提とした仕組みに転換させる必要がある。」ことが大綱策定の目的で詠われています。
そこで、
(1)高齢者が65歳以上とされていることについての市長の所感を伺います。
さて、地域では自治会町内会などの活動の担い手は高齢化が進んでいます。企業をリタイアした方などは、時間があったとしても地域活動にデビューして、すぐになじむことは難しいと思います。最近のいわゆる高齢者は健康づくりへの関心も高く運動や社会参加にも意欲的だと言いますが、その逆のケースもあるかもしれません。「高齢社会対策大綱」の「基本的な考え方」では「生涯にわたって就業その他の多様な社会的活動に参加する機会が確保される公正で活力ある社会」の構築に向けた考えが示されています。
そこで、
(2)基本目標における生涯現役社会の実現に向けた考え方について伺います。
4 市第179号議案(横浜市企業立地等促進特定地域における支援措置に関する条例の一部改正)
【経済局】
次に、市第179号議案 横浜市企業立地等促進特定地域における支援措置に関する条例の一部改正についてお伺いします。
企業立地促進条例については、平成16年に制定以来、2回の改正を経て運用されてきましたが、今回、適用期間の延長と内容の見直しが提案されております。
本条例は、市内9つの支援対象地域を定め投下資本額によって、税軽減や助成金を交付してきました。現行条例では、本社、研究所、工場など事業所の種類によって助成率に差はありましたが、9つの対象地域ごとの差はなく、一律の助成を行ってきたところ、今回の改正案では、分野や地域による差を設けています。
(1)これまで、9つの支援対象地域において助成率、上限額が一律であったものを、今回の改正で差を設けた理由について伺います。
今回、観光・MICE施設を新たに対象に加え、ホテルの建設に対しても助成するとしています。そこで、
(2)ホテル建設に対する支援制度を設けた理由について伺います。
今回の改正のポイントとして、その他、賃貸ビルの建設支援の再導入などがありますが、従来、業務系の5地域に限定していたテナント助成についても、工業系の2地域も支援対象に新たに加えました。
(3)テナント型支援について、今回、一部の工業系地域を支援地域に加えるねらいについて伺います。
運用する中で当該条例が社会や企業のニーズに応えるものとなっているか、たえず検証していただきたいと思います。
5 市第203号議案(平成26年度横浜市一般会計補正予算(第5号))【財政局】
最後に、補正予算の編成そのものについて伺います。
平成26年度2月補正、一般会計歳入歳出補正の内、(2)事業の執行見込等に合わせた整理補正の中で、財政調整基金積立金に47億円増額補正となっています。
本市のこれまで通りのスキームに従えば、
(1)事業費の減額補正等で確保した余剰財源(47億円)は、将来の償還財源として減債基金に積むべきと考えますが、市長の見解を伺います。
なお、この指摘については昨年同議会本会議場においても既に篠原議員が危惧していましたのでその事も補足させていただきます。
そして、昨年減債基金に積み立てるというスキームを崩したことで、財政規律に対しても違う前例を作ってしまったのではないかと私は考える訳です。
そこで、昨年度と今年度と本市のこれまでのスキームを崩す補正予算編成を続ける事で
(2)財源の過度な年度間調整が、常態化される恐れがあると考えますが、市長の見解を伺い、
私の質問を終わります。