横浜市立南高等学校附属中学校視察 5ラウンドシステム

 7月5日(金)、横浜市港南区にあります、「横浜市立南高等学校附属中学校」で取り組まれている英語科の授業を中心に視察をさせていただきました。

 学校の概要

 横浜市立南高等学校附属、三浦正彦学校長、生徒数480名(令和元年5月現在)、平成24年4月開校、英語科教諭4名

 英語科について

 授業数は週5時間(4時間を中学校籍の教員が担当し教科書中心の授業を行う。1時間をCALL教室にて多読、リスニングなどに取り組みながら会話を行いALTと高校籍教員が担当している。

 授業形態は1、2年生は2クラス3グループ展開の少人数制を取り、1グループ26〜28人で展開している。3年生は各クラスで展開している。共通指導案を作成し、それに基づいて授業を全員が展開している。(以上当日配布資料より)

校舎は横浜市立南高等学校と同じ敷地内になります。

 当日、英語科の授業を中心に学校視察をさせていただきました。授業も1時間見学できましたが、生徒が特定できる写真の公開はプライバシーの関係上控えさせてもらいます。

 まず、到着後1時間程度山本教諭から、「定着を目指したラウンド型シラバスによる授業展開」について説明をうけ意見交換をさせていただきました。その後2時間目に梶ヶ谷幹教諭による3年生の授業を丸々1時間見学をさせていただきました。中学校の授業を1時間通して観るのはインドネシアにいた時期を含めてもほぼ8年半ぶりでしたので、とても楽しかったです。もちろん授業そのものが、とても練られた楽しい授業でした。

 さて、カリキュラムの内容はというと、とてもシンプルにいうと、教科書を繰り返して(ラウンドして)4技能(「読む」「話す」「聞く」「書く」)の定着を目指すものであります。    

 これまでの言語習得(第2言語習得)の観点は、十分なインプットのない中でアウトプット(話す、聞く)を急いで求めすぎていたように感じ、(中略)本校英語課では、英語学習初期(特に1年生の学習)の展開において、多くの英語を聞かせること、何度もj言語材料に触れること(スパイラルな学習)が大切ではないかと考え(配布資料より)授業計画を作成したようです。

 最も特徴的な点は、通常の(これまでの)英語課の授業のように12か月でUnit1からUnit10~11まで順番に教科書を学習するのではなく、年間計画で教科書を4~5回繰り返して学習することであると思います。そして、ただ繰り返せばいいのではなく

ROUND1 リスニングによる内容理解→「聞く」

ROUND2 内容理解した本文での音文字の一致(南中学校では1年次のみ)

ROUND3 音読→「読む」「聞く」(「話す」)

ROUND4 穴あき音読→「読む」「聞く」「書く」(「話す」)

ROUND5 Retelling(自分の言葉でストーリを伝える)→「読む」「聞く」「書く」「話す」

 本日見学した授業は3年生の2ROUND目の音読の部分でした。音読の授業といっても50分すべて音読をするのではなく、生徒も飽きないようにイントロダクションから、1~2年次でも学習していきたような決まり事として音読したり、自分の席で立ったり、座ったりしながら音読を続けていました。

 山本教諭曰くそれぞれ、ROUND1~ROUND4(5)までの4回授業をみていただければイメージもつきやすい、とのことでした。この日の授業はまさに「音読」に特化した授業でした。

 イントロダクションで、先生と生徒が英語で日本の夏について会話の練習をしていあましたが、中学3年生ですが指名された生徒は全員、自分の言葉で英語のみを使って課題に答えていました。中学校現場からしばらく離れていましたが、肌感覚としてかなり凄いなと感じました。

 実際には、英検が目的や合格のために特別なことはしていないとのことでしたが、中学3年次の2月までに英検準2級以上を取得している生徒が現高校1年生では80.55%、高校2年生の当時で86.16%にのぼるとの事でした。

※日本英語検定協会によると準2級のレベルは「高校中級程度」とされています。

 

 そして特徴の2点目として、この「5ラウンドシステムの英語授業」では主たる教材が教科書のため、追加的な準備のための費用がほとんどなく導入できる点です。ただ、お話の中では、最初の1年生時の導入で「聞く」ことに注力させるため、「ピクチャーカード」等の準備があるとより望ましいとの事でした。

 詳しくは大修館書店「英語運用力が伸びる 5ラウンドシステムの英語授業」金谷憲 監修・著 西村秀之、梶ヶ谷朋恵、阿部卓、山本丁友ほか著に書かれています。

 

 最後に敢えて問題点や導入までの難しい点を質問したところ、このシステムは英語課や学校全体の方針が定まらないと運用は難しいところであると教えていただきました。確かに、中学校ですので中間テストや期末テスト、成績がありますから、英語の先生一人で「5ラウンドシステム」を導入することは非常に難しいということがわかりました。

 

 非常に予算も少なく、生徒の皆さんにとっても自分自身の成長跳ね返ってくるシステムないし、授業だと思いますので、横須賀に於いても勉強できる点がおおいのではないかと感じた次第です。

 

 最後に昨日より参議院議員選挙が始まっていますが、もちろん高校3年生の有権者は投票できるんだなぁと改めて感じ、写真を一枚南高等学校の正門で撮らせていただきました。未来を決める一票も高校生の皆さんも大事にしていただきたいと思います。それでは

 

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